就業規則とは？
常時１０人以上の従業員を使用する使用者は、就業規則を作成する必要があります。
労働者が安心して働ける明るい職場を作ることは、事業規模や業種を問わず、すべての事業場にとって重要なことです。そのためには、あらかじめ就業規則で労働時間や賃金をはじめ、人事・服務規律など、労働者の労働条件や待遇の基準をはっきりと定め、労使間でトラブルが生じないようにしておくことが大切です。
就業規則の重要性
万一労使間トラブルが発生した際、まず「就業規則ではどのように規定されているのか」が確認されます。
例えば就業規則の規定通りに会社が処遇しているのに、退職した就業員が不当な要求をしていると認められれば当然従業員の主張は認められません。逆に就業規則で定められている基準に満たない処遇を行ったと認められれば、会社がどんな反論をしても勝ち目はないでしょう。
就業規則が未整備だったり、会社の実情に合っていなかったりすれば、トラブル発生時に会社は苦境に立たされてしまいます。
就業規則不整備のために実際に起こった労使トラブルの実態
CASE①：メンタル不調による求職希望者に診断書提出を求めたが拒否され、実態が分からないまま休職に･･･
就業規則を確認すると、体調不良の際の休職には「診断書の提出が必要」という規定がありません。使用者は、労働が本当にメンタル不調であるかを確認することが出来ないまま、休職を認めることになります。CASE②：今月入社したばかりの職員から休職を希望されたが、認めざるを得ない･･･
就業規則には「病気による欠勤が２週間を超え、療養を継続する必要があるため勤務できない場合の休職は、１年以内」のみの記載。「休職」を希望されたら、会社は拒むことができないのです。そして会社が社会保険料の負担をすることになります。休職を取れる社員を“勤続１年以上３年未満の者”などと限定しておくとよいでしょう。
就業規則作成を社労士に依頼するメリット
今の世の中、ひな形やサンプル、テンプレートといったものは探せばいくらでも手に入ります。
しかし、ひな形をうまく活用するにはそれなりの知識が必要になりますし、様々なことを調べる時間も必要になります。
当事務所が考えるメリットは以下の３つがあげられます。
〈３つのメリット〉
①最新の法令・実務に精通していることで社員との労務トラブルを予防できる
②忙しい経営者様の手間や期間の軽減・短縮に繋がる
③やりとりを通して、経営者様の労務管理のノウハウが上がる
就業規則作成の流れ
STEP１ 現状把握のためのヒアリング
まず御社の現状を確認するために、旧規定を拝見し、内容を把握・分析します。また、経営者のビジョンや経営理念、経営方針、自社の社風などを就業規則に盛り込むための内容を確認します。
STEP２ 就業規則の原案作成・ご提案
実態調査とともに原案を作成、各条項について、事業主様の意思を確認させていただきます。労働組合と労働協約を結んでいる場合には、労働協約も確認させて頂きます。法違反や記載漏れ、会社の実情に合わないものがないかなど、打ち合わせを含めて検討しながら作成します。
STEP３ 試案の作成
個々の企業様の状況に応じた「就業規則」を作り上げます。
STEP４ 付属規則の作成・修正
賃金規定、退職金規定、パートタイマー就業規則、育児・介護休業規定、旅費規程、嘱託規定等必要に応じて各種規定を作成いたします。また、既存の付属規定も新しい就業規則に対応させるように改正・変更します
STEP５ 意見の聴取
原案を従業員代表者へ提示し、意見を聴取します。就業規則を定めるにあたり、従業員代表の意見を聴いたことも証明しなければなりません。必ずしも「同意」までとる必要はありませんが今後のトラブルを避けるため、ここで出た意見は両者で協議し、納得の出来るものを作成することが理想です。
STEP６ 意見書作成
代表者に意見書に書き込んでもらい、代表者の記名捺印を求めます。この意見の内容は、上記にも記載しましたが、必ずしも同意でなくても問題なく、反対意見でも結構です。
STEP７ 労働基準監督署への提出
従業員代表者の意見書（署名・捺印のあるもの）を添えて、事業場管轄の労働基準監督署へ届け出ます。１部は監督署保管となりますので、必ず２部提出し、１部を返却してもらいます。
STEP８ 従業員の周知・徹底
最後に事業場のすべての労働者への就業規則を開示して周知します。周知方法は、直接配布、掲示、社内イントラへの掲載等、従業員がいつでも見られる状況であれば構いません。
相談は無料になります！
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